徒然なるままに


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2001年12月10日(月) MRI

 患者さんのMRIを撮影してもらっている時に、検査技師さんに「自分の頭のMRIを撮って、どんなになっているか知りたいのですよ。」という話をしていたら、その技師さんが「今日は私が当直なので、先生、特別に撮ってあげましょうか?」と言われ、私の頭のMRIを撮ることになった。
 このMRIという検査は、大きな磁石の器械で体のいろんな部分を好きな角度で撮影する検査である。CTと違い放射線を使っていないので被曝しないのがいい点であるが、20〜30分ぐらい時間がかかり、検査中大きな音がするという不便な点もある(一番最近の器械は音が静かだそうです)。こどもにとってはこの不便な点はとっても厳しいもので、そんなに長く大人しくできないし、大きな音がなると怖くて泣いたりする。検査予定時間に眠らせて、しかも最後まで検査できるくらいしっかり眠らせないといけないのだが、お昼寝をさせないようにしたり薬を使ったりしても、こどもは思うように寝てくれない。薬を飲んでなんだか酔っぱらった感じになったり、興奮したりする時もある。そんな時小児科医はいつも頭が痛くなる。
 MRIの器械の中に入っていく時、脈拍が上がるのに気づいた。検査が始まり音が鳴り出すとさらに緊張した。結構音も大きい。これだったらこどもも怖いし、しっかり薬で眠らせないと検査が終わる前に起きてしまう。身をもって感じた。もっと静かなMRIが安くなってどの病院でも手に入るようになることを期待したい。
 最後に自分の頭の画像を見て、異常がないことを確認して緊張も取れた。思ったより“しわ”が少なかったかな?


2001年12月1日(土) CTで変身?

 CTという体の断面をX線でみる器械がある。小児では頭の中を見るのに使うことが多い。1分ぐらいですむ点はとっても便利ではあるが、子どもに1分じっとさせるのは大変。押さえつけることもあれば、眠らせることもある。5才くらいになってくると聞き分けが良くなってくるものの、怖がって嫌がったりもする。そこで私はいつもこのような方法をとる。
 「アギト(仮面ライダーの名前)に変身できるかもよ」これがかなり効果的なのだ。これを聞くとほとんどの子がニヤッと笑って大人しくなる。女の子だとハム太郎なんかを使ったりもする。たまに「そんなことはない!」なんて言うちょっとおませなお子さんもいるけど、それもまた楽しい。
 ある子どもに同じように「アギトに変身できるかもよ」と言ってみたが、あまり嬉しそうでなかった。でもとっても大人しくて、CTも無事にできそうだなあと思っていた。ところが、CTが動き出すと突然動き出した。その子、変身ポーズを一生懸命しているではないか!とっても素直でかわいかった。
 もしCTをする機会があれば、みんなCTで変身して病気をすぐやっつけてね。


2001年11月26日(月) おしっこのすすめ

 予防接種にあるお父さんが子ども(5才)を連れてきた。
 その子はお父さんの膝にのって腕を押さえられ注射をされた。嫌がって泣きながらも、無事予防接種が終了したと思ったが…。
 注射をし終わった直後に「おしっこ…」と言いながら、お父さんの膝の上でおしっこのおもらしをしてしまった。すぐトイレに行き、私の前に戻って来たとき、その子がこう言った。
 「お父さんが注射する前におしっこするように言わないから悪いの!」
 ちょっとびっくりしたのだが、“これって5才の子どもの自尊心かも”と思った。そのお父さんは「ごめんね」と言っていたが、こういう時に“おもらしするのが悪いの!”と親が言ってしまったら、その子のちっちゃくて大きい自尊心が崩されることになる。お父さんのとっさのその一言、素晴らしかった。私もいい勉強になった。
 でも、注射の前におしっこさせようね、お父さん。私もお父さんが予防注射に連れてきた時は問診に「おしっこしましたか?」という項目を特別に入れようかな。


2001年11月18日(日) エンストする車

 私の冷房のない車でも、何とか暑い夏をすごすことができました。夏が過ぎると外は涼しいのに、日が照っているので車の中は炎天下ということもよくありました。
 しかし、今やこの苦労もただの笑い話!なんて思っていたら…。
 寒くてエンジンがかからないではないかっ!実は秋口からなんとなく怪しかったのではあるが、朝出かける時にちょこちょこエンストしてしまう。オトーマ車でエンストですよ。今のところ大きな道路で突然エンストすることはないのですが、ちょっと怖い。いつエンストするかわからない。
 恐るべし、私の車。ちなみに暖房は時間がたてば暖かい空気がでてきます。


2001年11月10日(土) 素敵な笑顔

 直樹くんのお母さんからメールをいただきました。
 『徒然の人気投票でトップとなっていた“子供の死”を久しぶりに読みました。以前拝見したのは、直樹が元気だった頃でした。
  直樹が入院した一般病棟で最初にお友だちが亡くなったときも、そのお母さまが似たような事をおっしゃっていました。心停止の状態でICU入りし、もう安心か?という所まで回復した晩、お母さんが「頑張って疲れたね、きょうはもうゆっくり休んで良いよ」と声をかけた時から心拍数がどんどん下がって、そのまま亡くなってしまったそうです。
 直樹が亡くなる数時間前、病室で直樹と私がふたりきりになる場面がありました。直樹に近づいて「今までありがとうね」というと、「ほとんど意識はないはず」と言われ目もつぶっていた直樹が、ほんの一瞬微笑んだんです。アシドーシスとナルコーシスでひどい状態で、物理的にはとても笑顔を見せられるような状態じゃないことは私にもわかりました・・・。でも、錯覚と言われるかも知れませんが、当の私自身がびっくりしてしまったほど、直樹の笑顔は素敵でした。旗手先生のお話を拝見して、またそのことを想い出しました。お医者さんって、このたぐいのお話は信じていらっしゃるのでしょうか。私はかなり現実的だと思われる直樹の主治医の先生にはこのお話はしなかったのですが、もしかしたらしてもよかったのかなぁ・・・と最近になって思い始めました。いずれその先生にはお手紙を書こうと思っていますが、そのときには直樹の笑顔の事もちょっとお知らせしようかな?と思います。』
 『その笑顔はお母さんだけにみせた本当の笑顔だと思います。間違いありません。お母さんが一生懸命世話をしてくれて、看病をしてくれた感謝の思いを、笑顔という形で表してくれたのでしょう。』
 直樹くんのHP「直樹の毎日」(相互リンク)はhttp://www.geocities.co.jp/SweetHome/1284/


2001年11月4日(日) 自然に任せる?

 1歳半検診でのこと。私の前の問診表の予防接種の欄に全く印がない。
 お母さんに「予防接種は?」と聞くと、「受けさせていません」と言われた。なぜかと聞くと私には全く理解できないことを言われた。「自然に任せることにしました。予防接種で熱がでたらけいれんが起こるでしょ。副作用もあるでしょ。旦那と話し合って決めたことです。」
 「今まで誰にも言われなかったですか?」「○○先生には言われませんでしたが、この前行った××先生には厳しく言われました。もうあそこには行かないことにしました。」その○○先生は内科の医者、××先生は小児科の医者であった。こんなことあっていいの?
 私は予防接種の必要性、副反応についてなどいろいろ説明した。
 「病気にかかって仮に後遺症が残った後にお子さんに“なぜ予防接種を受けさせなかったの”と言われたらどうするの?」「それから予防接種を受けるようにします!」「はぁっ??」
 「自然に任せるって言いましたが、熱が出たら抗生剤とか解熱剤も使わないのですね。」「それは………」
 話していくうちにこれ以上話すと、この子が病気になった時病院にかからないのでは?と思い予防接種の話をやめた。
 しばらくしてこう思った。「なぜあんなに話したんだろう。たぶんこれからも予防接種を受けないってわかっているのに。」むなしくなってきた。今度同じような人に会ったらどういえばいいのだろう。説明しても無駄なのに説明をするべき?“子は親を選べない”ということで済ましていいのか?予防接種の選択は親に“自然に任せる”のがいいとは思うのだが…。


2001年10月14日(日) 車付き買い物カート

 スーパーに行くと商品をたくさん乗せられる買い物カートがある。ちっちゃな子供がいたりすると、そのカートの上に乗せたりもする。しかし、今新たな光景が…。
 カートの下に車が付いているではないか!上には商品を乗せて、下にあるちっちゃな車に子供を乗せるのである。これは素晴らしいアイディア。
 ママがカートを進ませていると、下で子供がハンドルとぐるぐると回している。しかも出会うその車すべて子供がハンドルを荒々しく回しているではないか。ママが商品を選ぶために立ち止まると、「どうして止まるの?」とした顔をして車から顔を出して後を見ている。ママは買い物するためにカートを動かしているのに…、なんて考えるとその無邪気な表情に笑ってしまった。
 商品よりその笑顔が気になった買い物でした。
 スーパーの営業者さん、この車付きカートの導入はいかがですか。こどもがママを引っ張って連れてくると思いますよ。目玉商品がある場所のこどもの車の視線にアンパンマンの写真なんてのせたら、こどもがそこに行くようせがみますよ。


2001年10月10日(火) ブランク

 1週間の遅い夏休みの翌日は私の外来当番日であった。いきなりブランクを感じることになった。
 医者としてのブランク?そうではない。
 私の姿を見るだけで泣き出す子や注射をされるのも知らずにニコニコとスマイルする赤ちゃん。かわいくて、かわいくて、頭をなでなでしてあげたり、時間に余裕があるときは抱っこしたり。病気のために受診をしているのであるが、このやさしい雰囲気はなんだろうか。子どもの持つ不思議な力なのだろうか。
 そのような子どもの病気を治してあげたい!そう、小児医療の原点を感じた。
 子どもとふれあう機会がなかったあの1週間。このブランクが小児医療を改めて感じさせるものとなった。


2001年9月22日(土) 裏磐梯の日の光に

 裏磐梯の五色沼遊歩道を楽しんで、車で中瀬沼遊歩道に移動した時のことだった。
 とあるおばさん3人組に話かけられた。「さっきお見かけしたのですが、ここから五色沼まで歩いてどのくらいかかりますか?」車で5〜8分ぐらいだったので結構ある。しかもそれを歩いた後で五色沼遊歩道を歩いたら絶対きつい。そう思った私は、車で連れて行ってあげることにした。とっても喜んでくれて、私もいい気分。
 すると今まで曇りだったのが日の光が差し込んできて、とてもいい気持ち。いいことをしたからかな?
 それだけではなかった。
 しばらく歩いていると、沼のそばで赤い帽子をかぶった小学生がたくさんいた。遠足かな?虫を見つけて大騒ぎしたり、草をひろって近くにいたおばあちゃん達にいろいろ作ってもらったり、…。とっても楽しそう。最高の遠足だ。暖かい日の光と森林の透き通るような香り、そしてこの光景に体だけでなく胸の奥まであったかく、気持ちよくなってきた。
 裏磐梯の日の光に感謝。


2001年9月3日(月) 薬局で情報収集

 ちょっと時間ができたので、とある薬局にいってどんな子供用商品があるか勉強しに行った。
 まず目に付いたのは薬を飲ませやすくするゼリーであった。レモン味でノンカロリーのゼリー。これに薬を混ぜて飲ませるというものだった。これはなかなかいい!これなら嫌いな薬も飲めるような気がした。次に目に付いたのは離乳食。バラエティーに富んでいて、今の赤ちゃんは独身コンビニ中心の私よりいい食事を取っていること間違いなし。「石狩鍋風…?!今の赤ちゃんはこんなものを食べてるんだ!!」かなり驚いた。
 ちょっと気になったのはとある塗り薬であった。あせも用とおむつかぶれ用であった。同じ会社で同じ酸化亜鉛の薬(含有両も同じ)なのに名前が違っていた。これだとわからない消費者は、不必要に多く買ってしまわないだろうか。
 こどもにやさしい薬、食事がある一方で、紛らわしいものも…。がんばれ、ママさん!


2001年8月17日(金) 一週間のひとり立ち

 とうとうその時がせまった。
 スタッフ3人の当病院小児科医の一人が来週夏休みを向かえる。外来でもメインで新患を見ていた先生だ。その後を私が補っていくことになっている。
 よく考えれば、この3年間どんな時でもバックアップがあった。3年目の今年も時間外の急患は自分の希望でほとんど私一人で見てきたわけだが、困った時は聞けるという余裕があった。しかしこの一週間は違う。もう一人の先生はもうお年で今は外来予約患者しか診ていないし、新生児は全く診れないし…。
 さらに日曜日が救急当番日で小児科当直なので、当直明けからその忙しい一週間が始まる。
 この2年間ちょっとの成果が問われることになる。がんばらないと。


2001年7月27日(土) 冷房のない車

 先日、親から車を譲ってもらった。車を持っていない私は大喜び!とはいかなかった。冷房が壊れて、修理してもだめで、新しい冷房をつけてもすぐ壊れてしまい、もうすぐ車検でもあるので新しいのを買うことになり、そのため譲り受けたのである。そう、この暑い夏に冷房がきかない車をもらったのだ。
 休みの日の朝車で行って、昼前に帰ろうと車に乗ったら、車内はめちゃくちゃ暑い!ちょっと暑さに慣れて車を動かそうとしたらハンドルが暑い!!なんとか運転をし始めたら、汗がだらだら出て、目的地について外にでたら外のほうが涼しい!!!
 ただこの車を乗って一つ気づいたことがある。ニュースで「親がパチンコ中に車で待っていた子供が死亡」というのを聞くことがあるが、あんなことをすればやっぱり死ぬよ、本当に。死ぬ思いをして車を運転している私が言うから間違いないです。こどものあの体力で開かないサウナに入っているようなものでしょ。ひどいよ。
 早く秋にならないかなあ、と思って運転しています。ところで、この車、冬は暖房はきくのかなあ?


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