お気に入り Bed and Breakfast  -その3-
The Woolpack Inn
( Chilham, Kent )


今回のB&Bは、1485年に建てられた古い Coaching Inn。
Coaching Inn とは、昔馬車で旅をしてきた人のためのパブ 兼 宿泊施設といったところだ。

古い Inn にはいろんな話が言い伝えられているが、 幽霊が出ると言われているところもめずらしくない。
ここ The Woolpack Inn もそのうちのひとつで、 The Grey Lady という幽霊が住み着いているそうだ。 パンフレットには、B&Bのスタッフと同じくらいフレンドリーな幽霊と書いてあるけれど、 泊まったのが八月の気持ちのよい夏の日だったせいか、 無気味な雰囲気は全然なく、残念ながら幽霊にもお目にかかれなかった。

The Woolpack Inn

ちなみに Woolpack という名は、 文字どおり、羊毛業が行われていたことに由来していて、 建物の中には、 羊毛の刈り取りや袋詰めに使用されていたハサミなどが飾ってある。

この Innにはパブとレストランがあり、中庭でパブフードやエールも楽しめる。 パブは、Shepherd Neame というイギリスで最も古い300年の歴史あるエール醸造所の直営で、地ビールが味わえる。苦味が少ない濃い茶色のエールだ。
また、エールだけでなく初めて English Wine を口にしたのもここ。 このあたりはぶどう園が多くて、イングランド産のぶどうでイングランドで作られた日本ではなかなかお目にかかれないワインが味わえる。 ちょっと甘口でフルーティーな感じ。

山盛りのムール貝とビーフ煮込みのパイ皮包み
チューダー朝の建物が残る小さな村、チラム

レストランで食べた夕食は、”ビーフ煮込みのパイ皮包み”と”ムール貝の白ワイン風味”。 そこいらのパブで食べるのとは全然比較にならないくらい美味! 風が心地よくて、さわやかなビールにワイン、そしておいしい料理に大満足。 部屋にすぐ戻れるというのも安心だ。
部屋のベッド脇の窓からは中庭が見おろせる。パブでくつろぐ 村の人たちや宿泊客のおしゃべりを耳にしながら夜がふけていく。

The Woolpack Inn のあるチラムという小さな村は、 イングランド南東部ケント州に位置している。 このあたりは「イングランドの庭」と言われるくらい美しい庭園が多くて、 家々も色あざやかな、たくさんの花で趣味よく飾られている。 ロンドンから短時間でこれるので、 人気のあるリーズ城観光などを組み込んでドライブするのもなかなかいい。(1997.8)