帰省前に書きかけていた日記を今ごろアップ。
---- 月の初めからものすごい夢を見てしまった。今日見た夢は、今まで見た中でも5本の指に入るくらい面白かったかも知れない。
中身は2本立てで、片方が「分身」、片方が「大地震」。なお、私の夢はフルカラー。
---- 「分身」
私はアパートに住んでいた。「めぞん一刻」のように、廊下に沿ってドアが並んでいる、壁の薄い古そうなアパート。私は一番奥の角部屋に住んでいる。隣の部屋には、安西ひろこのようなスタイリングで、私より少し年下のギャル系の女の子が住んでいる。
私は何かに意気消沈していて、ドアを開けて部屋の中に入る。すると、部屋の中に誰かがいた。ベッドの上に、同い年か少し年下くらいの20代の男の子がいたのだ。
すごくびっくりしたら、男の子が、自分は私の分身だと言う。どういうことかはわからないが、その男の子はいつもは私の中にいるのだが、夢なので実体化してベッドの上に現れたとかそういうことらしい。おかしな話だ。だが私はその言葉をすんなり受け入れてしまう。私はこれが夢だということを知っている。
その人は背があんまり高くなく、160センチ台後半から170センチくらいの感じである。髪は短く、服装は全身が黒に近い濃いカーキ色で、上は薄いシャツの上にニットを重ね、下はチノパンツ、先の丸いがっちりした黒い靴を履いていた。都合よく、私がさほど恐怖を感じないスタイリングである。
もしも、アメフトの選手みたいなのがユニフォームを着込んでベッドの上にいて「分身です」などと言ったところで「このヘンタイめ! 嘘が怖すぎる!」と私に殴る蹴るの暴行を受けるはずだ。
かといって、髪がぴっちり真ん中分けで、大人のくせに小学校の入学式のような格好をしている男だったら、「お前みたいなのは私の分身なんかじゃない! なんちゃって坊ちゃん野郎!」と私にムチでしたたかぶたれるはずだ。私は乱暴な人間である。そこの所はよく考えてスタイリングしてきたものか。
私はしばらくその男の子と話をしたのだが、何を話したか具体的なことは忘れた。とにかく私が落ち込んでいることがあって、そのことについて終始優しい感じで話し相手になってくれた気がする。
その人にはなぜか体温があった。妙に温かかった手のひらの感じをリアルに思い出せる。ちなみに、そいつの顔には見事なまでに覚えがなかった。見たことがない割にものすごくはっきり出てきて、こちらも似顔絵が描けるくらいには思い出せる。実際に見たことはないのに実際にいそうな感じの顔。まるで井上雄彦のマンガに出てくる人物の顔のような。
ひとしきり私をなぐさめて、その人は部屋を出ていこうとした。私は引き止めた。すると、私が息をすると手の中に自分がいる、と言い残して去っていった。
その後、私は自分の分身を無意識のうちに探しもとめる。その人と似た男の人が2人登場する。片方は青い目でクールで怖い感じ、もう片方は赤い目にグレーの髪で無鉄砲な感じという、極めてアニメチックなビジュアル。私はどちらも外見がさっきの自分の分身に似ていたので目を引かれるが、結局雰囲気などの一番大事なところが似ても似つかず、「どちらも違う」と思う。がっかりして部屋に帰る。
悲しい気持ちでドアを開けると、再びベッドの上に例の分身がすわって私を待っていた。私があまりに探したのでまた出てきてくれたのだろうか。私はとても驚く。
---- 「大地震」
さっきの「分身」の直後の夢である。場面変わって、私は自分より少し年下の女の子と二人で、その子の友達の男の子のトラックに乗っている。トラックが走っているのは、黄色い土がむき出しになった、崩れそうな崖沿いの道。
どうやら、私たちはどこかへ逃げているらしい。今、ここでは地震が起こっている。トラックに乗っている今も、この揺れがトラックの揺れなのか、地震の揺れなのか、よくわからないほどに。この道も地震で崩れそうになっている。
もう何ヶ月も地震が続いている、とトラックを運転している男の子が言った。こんなひどい事態なのに、私以外の二人はあまり不安げではなくて、私は少し安心させられる。男の子の話では、どこかの山が噴火して溶岩があふれたということだ。
場面が変わり、私は、どこかの山の避難村のような所にいる。ここも黄色っぽい土がむきだしの地面だが、林や野原など緑があって、さっきの移動中のような不安はない。しかし、災害時特有の不安は消えていない。
私は子供を2人連れている。どちらも、どうやらわが子らしい。片方を背中に背負い、片方の手を引いている。
背中に背負った子供はまだ乳幼児で、2歳ほどかと思われた。手をつないでいる方の子供は5〜7歳ほどである。両方とも男の子だった。私はこの二人を連れて歩くことに多少疲れている。
しかし私には、彼らを捨てようという気などは全くなく、何とかして二人を守っていこうと疲れた頭で思いながら土の道を歩いている。私の姿は、なぜか私の母とそっくりだった。
---- という夢である。大きなストーリー二本立てで、それぞれ二つの場面を持っている。
夢解きが難しそうだが、「大地震」の子供連れの場面の方は、何となく意味が分かる。年齢差のある二人の幼い息子を連れているという子供の夢は前にも見たことがあるから。
最近わかってきたのだが、たぶん大きな子供が学校の勉強で、小さな子供がウェブの勉強なのだ。大揺れに揺れている今の自分を取り巻く状況の中で、二人の子供を背負うこと(=二つを両立すること)に疲れているけれど、まだ捨てる気はないという、そういうことだろう。
それと、トラックに乗って移動する夢の意味も、この間実家に帰省して何となく分かった。トラックを運転している男の子と、私より少し年下の女の子は、妹の夫ケンちゃんと妹の象徴であろう。ケンちゃんはトラック整備の仕事をしている。
祖父の病や新しい生活など、彼らも私と同じ「大地震」の中にいる。しかし、帰省したときに会った彼らは新婚旅行帰りで楽しそうで、明るい姿を見ていたら私も少しほっとした。
解くのに困るのは「分身」夢である。あれは一体何なのだろうか。何しろ、私は夢の中でそれが夢だということを知っているのだ。夢だから自分の中のもうひとりの自分に会うことができるのだとすんなり納得している。
自分の中の自分が、自分ではない他の人間として自分と話をしてくれるのは夢の中以外ありえない。それが分かっていたから、私は夢の中で分身を探し、もう一度話をしようとしたのではないのか。私が夢の中でここまで「これが夢である」と自覚していることは滅多にない。
夢をそのまま信じるなら、自分の今の精神状態を危惧した自分が、自分自身で見させた自浄のための夢と解けるかもしれない。
分身が最後に言った言葉は、逆にすれば私が息をしなくなれば自分もいなくなることを意味しており、暗に私が死ぬことを禁じているのだ。
--- 意外と、あれは本当に私の中に住むもう一つの人格で、私が多重人格になったりした場合、交代人格として現れるもののひとつなのかもしれない。
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