ひょんなことから無性に聴いてみたくなる曲がある。そんな、たった今凝っている音楽を思いのままに綴る、日記風のページです。



1/31 '06
ジャケット写真:ミハーレスTOCP-7649
Mijares / Maria BONITA  マリア・ボニータ / ミハーレス

真冬には温かい小雨の一日。こんな日は心置きなく室内遊びができそうでなんだかうれしい。ながら仕事の連れに何をかけようかなとCDラックを覗く。素直に手が伸びたのがこのCD。ひと昔前、FMのラテン番組で流れた「ラ・マラゲーニャ」に一聴き惚れし、やっと手に入れたのがメキシコのシンガー、ミハーレスだった。

他集録曲(マリア・ボニータ、彼女〜君と一緒なら〜愛はこんなにも素敵、キサス・キサス・キサス、切ない思い、おんなの言葉、ノーチェ・デ・ロンダ、ニッケ色の肌、ムヘール、朝のくちづけ、ククルクク・パローマ)も素敵だが、今日の雨音のようなピアノのイントロで始まる「ラ・マラゲーニャ」 その歌詞("que eres linda y hechicera...")中の、息継ぎなしに続く長〜いファルセットに、私はいつも至極心を奪われてしまうのだ。


12/26 '05
ジャケット写真:元 ちとせESCL 2748-9
語り継ぐこと / 元 ちとせ

「100年にひとりの声」が久しぶりに帰ってきた…ということで、身内の応援にも便乗し買ってみました。

母になった彼女の歌声は変わったのだろうか。音感の鈍い私にはわからないが、深い意味を持つ「語り継ぐこと」の歌詞がいい。じっくり歌詞を追ってみようと思えば、セピア色の写真を背景に、白抜きの小さな文字で書かれている。これでは虫眼鏡の助けを借りなければちょっと辛い。付属のDVDを期待していたら、主題歌に使われているアニメの映像でがっかりしてしまった。

個人的には、初期のアルバム 「コトノハ」(コトノハ/約束/竜宮の使い/精霊/三八月)が一番好きだなぁ。


12/16 '05
ジャケット写真:新谷のり子GALY 99904

小さなクリスマス / 新谷のり子

「贈り物もない 私に今年も あなたがくれた紙の星よ…」 毎年、クリスマスが近づくとこのメロディーを口ずさんでしまう。新谷のり子さんのシングル・レコード「小さなクリスマス」のB面に入っている「ふたりだけのクリスマス」。ゆったり流れるメロディーと静かな歌詞が温かい。

新谷さんの1969年のデビュー曲「フランシーヌの場合」は、1969年3月30日の朝、パリで反戦を訴え焼身自殺したフランシーヌ・ルコントさんのことを歌ったものだ。当時、その歌詞とメロディーに深く心動かされたことを覚えている。 10数年前の12月、地元の人権週間の講演(ヒューマンコンサート「歌と語り」)で、新谷さんのその後の生き方に感動を受けたが、現在も彼女は国内外の弱者の立場に立ち、精力的に活躍されているようだ。


11/10 '05
ジャケット写真:米良美一KICC 230

Yoshikazu Mera / ROMANCE   「ロマンス」 米良美一

長椅子に座り、ぼんやり横のCDラックを眺めながら目が合ったのがこのアルバム。ずいぶん前の帰郷の折に、地元のCDショップを覘いたら、陳列棚正面にずらりと並んでいたのだった。その当時話題になっていたカウンターテナーの米良美一氏。親近感を覚えるその姓の文字は、もしかしたら故郷の地と関係があるのかなと思っていた。小さな町からの有名人ということで、大きく宣伝していたのだろう。私も奮発し一挙に3枚のCD 「うぐいす "Nightingale"」 「日本歌曲集 母の歌」 を求めたのだった。

わたしを泣かせて(HANDEL:Lascia ch'io pianga ) ジュ・トゥ・ヴ(SATIE:Je te veux)などなど、美しいカウンターテナーは時に悲しく、時に軽やかに私の心を惑わせる。 映画「もののけ姫」の主題歌も、こうした曲を聴いた監督さんの的を射たものだったのかもしれない。


10/25 '05
ジャケット写真:ガル・コスタ1020-2

Gal Costa / HOJE  ガル・コスタ 「オージェ(今日)」

お世話になった知人がファンで、外国までコンサートに行かれたと聞いたアーティストがガル・コスタだった。さて名前だけは記憶にあるが…音楽ファンとしては、そこまで聞くと素通りできなくなってしまう。さっそく公式サイトに出向き、並んだリストを試聴しすっかりハマってしまったのがこのアルバムだ。その洗練された歌声と知的なルックスは、60歳を迎えられたとはとても思えない。

静かなピアノの旋律に添うように流れるガル・コスタの歌声がじんわり心に染み入る"Hoje"、通して聴き終えて気づけばアルバム・タイトル曲だった。どうやら「名曲」は、先入観なしの素人をも惹きつける魅力を持つようだ。試聴だけでは物足りなくて、WABISABILANDさんからご紹介いただいたオフィス・サンビーニャさんで購入、日本語解説がとても参考になりました。アルバムトップの「海と太陽」、その軽やかなリズムは心に新たな風を運んでくれたのだった。


10/20 '05
ジャケット写真:ピエール・ビュゾン32DP411
Pierre Buzon / PROMENADE SENTIMENTALE
ピエール・ビュゾン 「プロムナード・センチメンタル 〜感傷への誘い〜」

ジャケットの裏面に1986.6.14とメモ書きのあるこのCDは、レコードからCDに変えた最初の一枚だ。音楽教室に通う小学生の息子を連れて出かけたコンサート・ホールで購入したものだった。

「愛と悲しみのセーヌ」「やさしきフランス」「リアリティ」… ピアノソロの美しいメロディーは、そのタイトル通り、やさしく感傷の世界へと誘ってくれる。ちょっとした来客時のBGMに使ったり、また、ながら仕事をするときに静かに寄り添ってくれる音の友でもある。深まり行く秋の午後、思い出したように引っ張り出した一枚。略歴を読んで気づいたが、ジャン・ベルナール・オーケストラのオルガン奏者として、ジョニー・アリディやクロード・フランソワ(下段)たちと共演した時期があったようだ。


10/16 '05
ジャケット写真:クロード・フランソワ5050467117228
Claude Francois / CETTE ANNEE-LA, MAGNOLIAS FOR EVER

フランス旅行中にスーパーで買ったCD。真っ青な空に浮かぶ白い雲、延々と続く黄土色の農地、朽ちてもなお絵になった石造りの廃屋、のんびり草を食む牛たちなどなど、長閑で雄大なロワールの自然を眺めながら持参したCDウォークマンを耳に移動のバスで聴いていた。そんな旅の思い出が重なる "Ecoute Ma Chanson" そのマイペースな歌声がなんとなく懐かしい。

初めて映像で見た時の快活な踊りに感動した思い出の曲 "Cette Annee La" はマイベストセレクションの上位を占める一曲。ダンサブルなリミックスバージョンでしか知らなかった"Danse Ma Vie"のオリジナルナンバーはけっこう地味な曲だったよう…。旅先の小さなトラブルも含めた忘れられないアルバムとなりそうだ。



10/8 '05
ジャケット写真:トワ・エ・モアTOCT-10872
Toi et Moi GOLDEN BEST  「トワ・エ・モア ゴールデン・ベスト」

今にも雨が降り出しそうな曇り空。CDラックを整理しながら目に留まったのがこのCD。青春の真っ只中にいて、好んで聴いていたのがトワ・エ・モアのシングル盤だった。そのほとんどが今も手元にあるが、それらを並べたゴールデン・ベストのジャケット写真が懐かしい。山室(白鳥)英美子さんと芥川澄夫さんの清純なステージを映す白黒画面が目に浮かぶ。

デビュー曲「或る日突然」の爽やかなイントロが流れはじめると今でも胸がキュンとなる。青春の思いを代名詞するような歌詞と二人の歌声は、恋に恋する年頃には打ってつけだったのかもしれない。弾ける思いを包む繭のような、'70年前後の控え目な音楽をいとおしく思うこのごろだ。



10/4 '05
ジャケット写真:ハビエル・オリモ
SRCS 8042
Javier Olmo / HISTORIA DE UN AMOR
 「或る恋の物語」 ハビエル・オルモ 

音楽はひょんなことから聴いてみたくなるものだ。某番組の予告がキューバ音楽と聞いて閃いたのがハビエル・オルモのCDだ。初秋の静けさも手伝ってか無性に聴いてみたくなり引っ張り出した。

彼を知ったのは映画「KYOKO」の主題歌「エスペランサ」だったが、後に地元のFMで流れた「ある恋の物語」にはすっかり参ってしまったのだった。この曲をはじめ、「オイ・ミ・ハバナ」「すべてを教えてくれたあなた」「黒いオルフェ」などなど、ムーディーな演奏をバックにハビエル・オルモの伸びらかな美しい高音が響く。

一昨年だったか、ハウステンボスのイベントに出演していたことを閉演間際に知ってがっかりしたものだった。



6/30 '05
ジャケット写真:わかっているよOR-1822

Enrico Macias / JE LE VOIS SUR TON VISAGE  「わかっているよ」
 エンリコ・マシアス

彼が日本語で歌うこのレコードを買ったのは10代の終わりだったか。長い時を経た'90年、彼のコンサートに出かける機会があった。もしかしたらこの歌が聴けるかもしれない、という淡い期待は叶わなかったが…。
フランスで日本語版「わかっているよ」が収録されたCDが発売されることを知り、押入れから引っ張り出したドーナツ盤。角が摺れたジャケットにはギターを抱えマイクに向かう若いエンリコマシアスの姿がある。

この曲を初めて知ったのは、当時ファンだったアンディー藤本(改名前:藤本好一)のステージだった。初めて聴く少し切ないバラード調のこの歌が心に残り、後に探し求めたものだった。若い私は、何を思って聞いたのだろう。情感こもった歌声と歌詞に心ひかれる。


4/1 '05
ジャケット写真:五木の子守唄KICG 3078
「五木の子守唄の謎」

某新聞の 『五木の子守唄の歌詞は?』」の記事をきっかけにサイトで見つけたコンピレーション・アルバムだ。発祥地の伝承者の歌声は、歌の思い出話に出てくる方言も含めて素朴で懐かしい。音丸さんや双葉百合子さん、ザ・ピーナッツ、パリ木の十字架少年合唱団、NHK交響楽団などなど25曲の多彩な演奏者によるアルバムにはそれぞれに趣があるが、なかでもスーザン・オズボーンの歌声は素直に心に沁みていく。

幼い頃、父は焼酎が入りご機嫌になると決まっていつもこの歌が出た。体を左右に揺らし、陽気に歌うのだった。旋律は子どもの私からみても調子はずれだったが、CDの解説によれば、時代により異なった音階があるそうで、もしかしたらそれはそれで正しかったのかもしれない。♪…花は何の花 つんつん椿…♪『五木の子守唄』のもの悲しい旋律に私はすっかり吸い込まれそう…。