いもじな日々

−作業記録と雑感−

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2002_06

2002-06-23
「残氓」/キース・ジャレット・クァルテット

 AmazonよりCD 「残氓」届く。既にLPで持っているのだが、もうプレーヤーがないので...。 私見だが、このアメリカン・クァルテットが残した最後のアルバムこそが、キース・ジャレットの最高傑作である。 冒頭の曲の異様なまでの緊張感はどうだ! 圧倒的な熱量を持った演奏の中で、キース・ジャレットのリリシズムが、自家中毒的なナルシシズムに陥ることなく、(おそらくは自らの背景にある)悲劇の民族の歴史を見事に表現し得ている。

2002-06-13
今度ちゆの本がでるんだってさ

 Amazonで買えるのか?

2002-06-08
「ストリーヴィル」の想い出

 北国の初夏らしい爽快な日。この季節になると、或るジャズ喫茶のことを想い出す。

 20年ほど前、北大病院前通りの木造ビルの二階に、「ストリーヴィル」という名のジャズ喫茶があった。 建物の脇の入り口から木の階段を駆け上がり、左に折れるとすぐにその店のドアがある。中に入ると、幾つかのソファ、そして壁際の棚に渋い金色の管楽器。通りを見下ろす側には、昔ながらの上下開きの木枠の窓があり、窓際に置かれた花の鉢に午後の穏やかな日差しが当たっていた。

 店のオーナーは、ほっそりした物静かなタイプの女性だった。当時30代前半くらいだったろうか。...彼女がどういう人だったのか、私は何も知らない。コーヒーをオーダーする時以外はほとんど話を交わさなかった。客は私一人という事が多かったのだが。...常連と言うほど足繁く通ったわけでもなく、ごくたまに、暇になると自転車でそこに出かけ、休日の午後の一・二時間をそこで過ごすのだ。

 初めてその店に行った頃、ジャズとSFに興味を持ち始めていた。とは言っても、ジャズの方は、ジェリー・マリガンの「ナイト・ライツ」くらいなら何とか耳がついていけるが、チャーリー・パーカーにはお手上げという程度だった。...ただ、私は、その店でジャズ演奏の音のシャワーを浴びながら、ソファに体を預けて寝るのが気に入っていた。そこでは、ピアノやドラムやサックスの音が、まるでマッサージのように気持ち良く疲れを癒してくれた。そうして一寝入りした後、冷めたコーヒーを飲み干してしまうと、オーナーが熱い昆布茶を出してくれる。昼下がりの通りの様子や窓際の花を眺めながら、昆布茶をゆっくりと飲む、孤独で幸福な時間。

 しかし、その終わりは唐突だった。どんな季節だったか思い出せない。たぶん夏の終わり頃。いつものようにその店に行くと、オーナーは留守で、代わりに若い男の人がカウンターにいた。オーナーはどうしたのかと聞くと、病気だという答えが返ってきた。...

 その何週間か後、また店に行った。今度は入り口のドアが閉じていて、中では何人かの人がひそひそと深刻そうに話し合っているようだった。

 その後、店を訪れる余裕の無いまま日々が過ぎ、そして、別の用事でたまたまその場所を通りかかった時、「ストリーヴィル」が閉店したことを知った。いつの間にか、店のあったところがレストランに変わっていたのだ。...ただ、歩道の「ストリーヴィル」という蛍光灯スタンドだけは、しばらくの間、以前のようにそこに置かれていた。

 “ストリーヴィル”というのは、ジャズ発祥の地ニューオリンズにあった歓楽街の名前であり、ボストンの有名なクラブの名前でもあり、また、レコードのレーベル名でもある。この喫茶店の名前がどのようにして名付けられたのか、とうとう聞くことができなかった。

2002-06-01
シルバー・アクセサリー

 KKベストセラーズの「シルバーアクセ完全ファイル6」というムックを書店で見つけて購入。クロムハーツをはじめとするアクセサリー・ブランドの作品のカタログとなっている。

 シルバー・アクセサリーについては、どちらかというと「装身具」というよりも彫刻・オブジェとして見てしまうので、やや偏った評価になるのかもしれないが、率直に言って、わざわざ購入したいと思うような作品に出会ったことがない。技術的にはまさしくプロの技なのだが、例えばスカルの表現一つとっても、どこかダルいのだ。

 しかし、今回のムックで、"Friod Tiédeur"(「フロワ ティエドール」)というおもしろいブランドを見つけた。「罪と罰」、「磔」、「奈落」といったアクセサリーのシリーズはなかなかの代物だ。...ただし、これを身につけて似合う奴がいるとして、...私はそいつを心から尊敬するが、お近付きにはなりたくない(笑)。


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2002年6月
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