いもじな日々

−作業記録と雑感−

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2004_09

2004-09-23
休み無し

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2004-09-13

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[書籍]

2004-09-12
シレーヌの悲劇

 この話のヒロインは永井豪の漫画「デビルマン」の妖鳥シレーヌである。このシレーヌほど”成長し変貌した”キャラクターは他にあまり例がないのではないだろうか? ここではシレーヌの「愛と悲劇」という視点からその変貌を追ってみたい。

 その第一歩は永井豪自身の手によるものだった。よく知られているように、もともと「デビルマン」はTVのヒーロー物アニメとして企画され、アニメ放映(1972.7.8)と連動するかたちで永井豪による「原作」の連載が開始された(「週間少年マガジン」5月26日発売)。シレーヌが登場するのは、アニメでは7月15日放映の第二話「妖獣シレーヌ」であり、一方、漫画では8月18日発売分のラストの場面以降である。

 シレーヌは、TV用に設定されたキャラクターであり、アニメでは「マダム・シレーヌ」という名前が表すように老練な策略を操るやや年増の女デーモンとして描かれている。この段階では、シレーヌは数多くの敵の一人にすぎず、将来、デビルマンと拮抗するほどの人気キャラクターになるとは想像もできなかっただろう。

 これに対して、永井豪はシレーヌを若く、力対力の戦闘を旨とするアマゾネス的な女戦士に変貌させた。そしてそのビジュアルも、アニメでの鈍重な羽毛のワンピースから現在の形に変えた。この時点でシレーヌは本来の姿を獲得したと言って良い。

 しかし、シレーヌは、そこからさらに作者も予期しなかったキャラクターへと成長していく。

 以上のように、オリジナル版には見られなかった「シレーヌのアモンに対する愛」というテーマが徐々に浮上し、最終的には原作者自身がそのテーマを明示する結果に至ったことになる。

 このようにして、シレーヌにとって、デビルマンは、かつて愛したアモンとその身体を乗っ取った不動明という二重性を有する存在となる。そして、このような補助線を引くことによって、当初原作者にすら意識されなかったシレーヌの悲劇の構造が浮かび上がってくる。

 その悲劇を最初に明確に示したのが、圓句昭浩(ボークス)によるフィギュア・ガレージキット「シレーヌ・舞」のシリーズ(1991年〜1992年?)であった。このシリーズには、「光」、「愛」、「闇」、「恨」、「極」、「魔空 炎の塔」があり、その中で「魔空 炎の塔」を除く5作品が、シレーヌの悲劇の物語を表現する。

 ここまで来れば分かるだろう。「デビルマン」という物語は、自らの記憶を封印し飛鳥了として人間界で過ごしていたサタンが、人間である不動明を愛した事に起因する。サタン=飛鳥了は、人間を滅ぼした後も、不動がデビルマンとして生き残ることを望み、勇者アモンの身体と合体させた。だが、アモンを愛していたシレーヌにとってそれは何を意味するのか? 「シレーヌ・舞 極」は、そのことを悟ったサタンの心を表している。不動明を愛したサタンとアモンを愛したシレーヌ。私は、この神話的な悲劇を一つのフィギュアのシリーズが表現していることに気付いて心底驚いた(1998.11.23)。そして、いつかその事をエッセイのコーナーに書こうと思いつつ、5年以上経ってしまった。不完全な文章だが、記憶が薄れない内に書きとめてみた。

(参考サイト)

 シレーヌ/圓句昭浩(ボークス) 2008.5.28リンク見直し

実写映画版「デビルマン」(一部で話題の映画。 シレーヌ役は冨永愛。)

 批評は見てから。ただ、一応予告編(ROADSHOW)を見た限りでは、主役の演技は期待薄。楽しみな点は、唯一3DCGのみ。これまで多くの漫画家やフィギュア造形師たちが独自の解釈で造形してきたデビルマンのキャラクターをどの様に咀嚼するか、CGデザイナーの腕の見せ所だ。

 これに対して、プロットの方はかなり厳しいだろう。原作の世界観に忠実であるとして評価の高いOVA版「デビルマン」が「誕生編」「妖鳥死麗濡編」の2作品で止まってしまっている最大の原因は、牧村一家の惨殺場面を扱いきれないことであることは、容易に推察できる。かといって、この場面を無視したり、テキトウに流したりすると致命的だろう。

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[メモ]

ベルメール&人形関連

絵画サイト

2004-09-08
台風襲来

 ここ何十年以来という、強烈な台風だった。強風だけで雨を伴わない台風というのも珍しい。北大内で倒れた樹木多数。2桁台を越えているかも。ポプラ並木も半数近くがやられた模様。

poplar.jpg

2004-09-02
種村季弘氏死去

 8月29日午後8時25分。71歳。


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2004年9月
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