いもじな日々

−作業記録と雑感−

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2009_12

2009-12-27
Hans Bellmer "The Half-Doll"

 ベルメール晩年作の半身人形の写真をいろいろ見てみると、どうもリボンにバリエーションがあるように思える。複数体制作されたということだろうか? (→2009-09-23)

 なお、"The Half-Doll"の頭部のデザインは1937年の「恩寵の状態にある機関銃」のものと同じだ。

 ただし、「恩寵の状態にある機関銃」の写真には頭部の形状の異なるものがある。これにもバリエーションがあるのか、あるいは制作・撮影の過程で様々な試みが行われたのかもしれない。また、印画紙に筆を加えた可能性も否定できない。

2009-12-26
雪祭りの準備が始まったようだ

孤狼の如く路地を彷徨える日々有りき 夜の雪を胎める低き雲の真下を  (鹿取 狼)

2009-12-20
何でもかんでも「萌え」じゃあ つまらん

 Bing...

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[映像]

2009-12-19
初雪かき

 昨日は風邪っぽくて身体の節々がミシミシと痛く、寒気までしていたのだが、天気は容赦無し。朝起きたらかなりの積雪。雪かきのおかげで風邪は吹っ飛んだようだが、明日は筋肉痛でやっぱり身体が痛いだろうな。

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[映像] Raoul Servais

 ラウル・セルヴェ。1928年生まれ。ベルギーアニメーションの父と呼ばれる。1998年の「夜の蝶」("Nachtvlinders")は、ポール・デルヴォーの絵画の情景や人物が登場する幻想的な作品。

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[造形] ワールドイズマイン

 この初音ミクの目が山本六三の絵を思わせてなかなか佳い。フィギュアが磁石でフレームに付くようになっている点も面白い工夫だ。

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[メモ]

2009-12-15
性的密教

 春秋社の広報誌「春秋」No.514(2009.12)に掲載された、定方晟(さだかたあきら)「立て、金剛よ」が面白かった。このエッセイによると、真言とはインド語の呪文であり、中国ではそれを意訳せずに漢字で音訳し、日本人はそれを訛った漢音で誦している。したがって、それをインド語に遡ればその意味が分かることになる。このエッセイのタイトルは、真言の一つ「立て、金剛よ、蓮華の上に」から採っている。ここに出てくる「金剛」とは金剛杵のことで、武器を象徴しているが、真言におけるその用法をさらに突っ込んで調べると、男性器を意味することが分かる。他には「宝珠」(別名「珍宝」)も男性器であり、一方、女性器の象徴は「蓮華」である。したがって、この真言には明らかに性的な暗示がある。著者は、あからさまに性的な真言の例をいくつも示しているが、その中から二つ引用する。
 「立て、赤く熱する金剛よ、心臓に侵入せよ。」
 「オーン、大楽をもたらす蓮華の上で堅きものよ、ホー。」
・・・同様に印の結び方もまた性的な意味を持っている。例えば不動明王の刀鞘印は男性器と女性器の合体を意味するそうだ。これまで漠然と秘密めいて深遠なものと思っていた真言と印の印象が一気に引っ繰り返されて、心地よい知的興奮を味わった。

 「春秋」は、出版社が刊行して本屋の店頭で無料配布している。同様の雑誌に、「図書」(岩波書店)、「未来」(未来社)、「本郷」(吉川弘文館)等があって、私は夕食時に食堂でこれらを読むことにしている。自分の関心に基づいて選択する読書では、自ずと領域が限定されるが、これらの雑誌の場合、全く未知の分野の研究内容に触れることが出来る。雑食性の私にはもってこいだ。しかもタダだし。

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[メモ]

2009-12-13
立喰師列伝

 押井守(監督)の「立喰師列伝」、「真・女立喰師列伝」をレンタルDVDで観る。DVDでも、ゆっくりと映画を観たのは本当に久しぶりだ。
 前者は写真を用いた特殊なアニメーション、後者が実写のオムニバスということで、連チャンしても飽きない。どちらの作品も賛否両論があるらしいが、なかなか面白かった。
 最初に観たのは「真・女立喰師列伝」。『Dandelion 学食のマブ』(監督:神山健治/主演:安藤麻吹)、『歌謡の天使 クレープのマミ』(監督:神谷誠/主演:小倉優子)は良く纏まった秀作。押井監督の『金魚姫 鼈甲飴の有理』は、本来もっと良いものになり得る設定だと思うのだが、主人公と有理の対決(遣り取り)の部分の説明がスッポリ抜けてしまっているのは、観る者が想像力で補えということか? 『ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子』のネタが新作の「ASSAULT GIRLS」に結実したように、鼈甲飴の有理のフル・バージョンが実現したら面白いのだが。
 「立喰師列伝」の方は、<理屈>の部分は掛け値無しに面白い。が、表現方法がそれに見合っているかどうかと言うと、微妙だ。本来ならとてつもない大作になってしまう物を、とりあえず手持ちのコマでやろうとしたのかな、といった印象を持った。

2009-12-09
モンティ・パイソンDVD

 「空飛ぶモンティ・パイソン 40thアニバーサリーBOX」(Monty Python)なんてのが出たらしい。なんでも、付録に付いてくる"シリー・ウォーク"フィギュアの原型のモデリングでは、3DCGソフトで作成したデータを3Dプリンタで出力したとのこと。

2009-12-05
とりあえず一服

 11/27〜12/1、国際会議で新潟出張。

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[メモ] ClimateGate事件

 ここのところ忙しかったので、Webニュースをチラ見して、ハッキングがあったことまでは知っていたのだが、実は注目すべきは流失したデータの内容らしい。何故か日本のマスコミは知らん振りを決め込んでいるようだが、彼らにとっては都合の悪い事なのだろうか。とりあえず、調べた内容をメモ。

  1. 11月18日、英国のイーストアングリア大学気象研究所(University of East Anglia, Climatic Research Unit)のサーバーがハッキングされ、1000通以上のEメールや、10件を超える資料(プログラムのスクリプト等)が、ネット上に公開された。気象研究所(CRU)はこれまで気温変化の歴史的データの集約と分析で中心的役割を果たしてきた研究機関である。
  2. この事件は、12月7日から開催される地球温暖化問題の国際会議(COP15)の直前という絶妙のタイミングで暴露された。
  3. 公開されたメールやスクリプトには、20世紀以降の急激な気温上昇を示す所謂「ホッケースティック曲線」のグラフが、データの歪曲によって創られた物であることを疑わせる記述があった。なお、これまでも彼らのグラフには多くの疑問が寄せられていたらしい。
  4. また、検証に必要な生データは、既に廃棄処分されていたことが明らかになった。
  5. さらに、メールの文章によれば、彼らは外部の人間によるデータの分析を妨げようとしたり、見解の異なる研究者を排除しようとしていた。端的に言えば組織的な論敵潰しである。
  6. 12月3日、CRU所長のフィル・ジョーンズ教授が所長職を辞任。今回の問題の中心人物だ。

 所謂「選択と集中」なる政策が、特定研究者のボス化(実態を伴わない権威化、権力との癒着、研究資金の独占等々)をもたらして、結果として科学技術の健全な発達を阻害するメカニズムが良く分かる。
 地球温暖化を含む環境問題や資源問題が人類史的な重大問題である点には異論はない。しかし、産業や国家支配層の間で、解決の方策を巡って生臭い暗闘が行われている事が話を面倒にしている。例えば石油資本やCO2対策コストを強いられる重化学工業は「反対派」だろうし、一方、原子力産業は「推進派」側に加担するだろう。さらに、CO2取引市場を構築して甘い汁を吸おうと考えている連中がいる。この状態で、誰を信じろと言うのか?
 この間の流れを見る限り、日本だけが貧乏くじを引く可能性がある。巧妙な枠組みと駆け引きによって、日本に金と技術を吐き出させて、その結果としてこの極東の一国がつぶれても仕方がないくらいに考えられているような気がしてならない。

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[音楽] "Ondeia (Agua)" by Dulce Pontes

 ドゥルス・ポンテスの5枚目のアルバム"O Primeiro Canto"の14曲目。この曲は、以前YouTubeで知ったのだが、曲の情報が得られたので。


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2009年12月
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